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クロージングイベント

字幕付き会議イベント - 意思疎通の壁は越えられたのか?

「世界に字幕を添える展」とは、2025年5月12日(月)~18日(日)までの7日間開催された、聴覚障がい者や訪日外国人観光客が日常的に抱える意思疎通の課題に気づき、解消するきっかけを創出するためのイベントであり、社会実験です。
「YYSystem」や、指差しボード、筆談セットをハラカド内の様々な店舗に設置し、日常のコミュニケーションに課題を抱える方々に気軽に施設内を楽しんでいただきました。また聞こえるお客様にも、あえて耳が聞こえづらい状態を擬似体験しながら本プログラムに参加いただくことで、意思疎通を阻む課題の存在を感じていただき、今後の具体的な行動に繋げていくきっかけづくりとなることを目指しました。

イベント最終日である18日には「字幕付き会議イベント」を開催。7日間のイベントで集まった多くの「声」や、そこから見えてきた課題、気づきを速報レポートとして発表。さらに、様々な分野で活躍するゲストと共に「聴覚にまつわるコミュニケーションや社会がもっとこうなったらいいのに」をテーマにディスカッションしました。
イベントの様子を一部、ご紹介いたします。

※本ステージイベントにはYYSystemによる文字起こしをステージ上のスクリーンと、ディスプレイに表示。
 さらに手話通訳によって誰でも楽しむことができる環境で開催いたしました。また、ステージ上からの投げかけに
 たいし、お客様が手元のスマートフォンからリアルタイムにコメントができる、参加型の会議イベントです。

オープニングアクト

オープニングアクトは紙芝居師集団「渋谷画劇団」より紙芝居師ヤムちゃん、かみはるのお2人。今年の秋に日本で初めて開催される2025デフリンピックを踏まえて「デフスポーツ」の魅力や、ルール、などを迫力満点にお伝えいたしました。パラリンピックと比べると、まだ知らない人も多いデフリンピックを「みんなで盛り上げていこう!」と気持ちの高まるステージとなりました。

「意思疎通の壁」は越えられたのか?7日間の社会実験レポート速報!

ステージは会議パートへ移行。まず、YY System事業推進部 部長・横井志教が、7日間のイベントで集まった参加者の声をもとにレポートを発表しました。

期間中の参加者は1,333人、WEBアンケート回答者は981人、付箋でコメントを寄せた人は778人。口コミやイベントの様子を見て途中参加するテナントもあり、日を追うごとに参加者が増加。参加者の声を受けて改善アクションも実施され、全体的にポジティブな変化が見られました。(※ステージイベント内では前日までの6日間のデータを発表。上記記載の結果は7日間の最終的な合計値です)

また、「YY Systemの導入で来店しやすくなった」「店員との会話で購買意欲が高まった」「注文がスムーズにできた」など、障壁の軽減を実感する声もありました。一方で、システム操作や聴覚障がいのあるお客様とのコミュニケーション理解不足、参加テナントの分かりにくさや参加数、YY Systemの機能に関する要望や課題なども残りました。

レポートの内容を受けてYY Systemの開発者・中村 正樹は「福祉イベントでは当たり前のことが、商業施設ではできていなかったと気づきました。悪意ではなく、知らなかった・気づかなかった事が多く、それを見つけられたのは収穫です。こうした実態をインフルエンサーやメディアを通じて伝えることで、意思疎通の壁を越えるきっかけになればと思います。」と総括。

イベントの公式アンバサダーの吉田まりさんは、
「今回、私自身も期間中にハラカドでPOPUPショップで初めて店員側の体験しました。初めは何を話せばいいか分からなかったけれど、相手の声を字幕で見たり、自分で文字を打ったりしてやりとりできました。たくさん買い物してくれる姿を見て、「買いたい」という気持ちが伝わることに面白さを感じました。情報があることで、スムーズなやりとりができます。この体験を1週間だけで終わらせるのはもったいなく、少し寂しいです。今後は学校や職場、電車など、あらゆる場所に字幕がある社会になってほしいと思います。」と、1週間内側から見守ってきた感想を述べました。

もっと「意思疎通の壁」を越えるために。多様な業界のゲストによるディスカッション

前半でのレポートの内容も踏まえつつ、ゲストそれぞれの業界やお仕事の中で日常的に感じている「もっとこうなったらいいのに」と思うことをフリップに書き出し、考えをお聞きしました。

今回のイベントでは、5名の登壇者から多角的な意見が寄せられました。菊永氏は、手話が第一言語であるろう者にとって、字幕だけでは一方通行の理解にとどまり、顔を見て通じ合うことの心地よさの中にもっと意思疎通の壁を越えるヒントがあるのではと語りました。粟野氏は、字幕のないTVCMを例に、有無が購買行動にも影響し、字幕によって文化や価値への理解が深まると強調。忍足氏は、ろう者は普段から様々な工夫で意思疎通を行っており、聞こえる人が筆談などを通じてコミュニケーションできるのだともっと理解を深めれば安心感につながると述べました。磯村氏は、今回ハラカド全館として情報保障が完全ではなかった課題を振り返り、皆で協力して社会を良くしていく必要性と、交流の機会を増やす重要性を訴えました。呉氏は、YYSystemの技術への感動と共に、英語を学ぶのと同じように手話を小学校でも学べたら良いと述べました。

「世界に字幕を添える展」次なる展望

ステージイベント及び、7日間の社会実験全体の締めくくりとして、最後に中村氏がコメントをしました。

「今回のイベントは“字幕”をテーマに開催され、字幕の出し方やその必要性を特に聴者に伝えることを目的としていました。その結果、他の場所でも開催してほしいという声が多く寄せられました。一方で、本日のステージで菊永氏から語られた『ろう者や手話の文化を肯定する』という言葉にハッとしました。字幕の普及に注力する一方で、それが新たな課題を生む可能性にも配慮し、多様な立場に応じて手段を選べる社会を目指したいという想いが生まれました。また、期間中はX(旧Twitter)でも思いを発信し、多くの共感を得る中で、この取り組みを一過性に終わらせてはならないという使命感が芽生えました。参加できなかった人たちの投稿からも、もっと自由にコミュニケーションを取りたいという願いが感じられ、自分の言語やアイデンティティを肯定できる社会の必要性を再認識しました。」

次回のイベント開催も是非したいという決意と共に、続報はSNSで発信予定ということで、
今後への展望を期待させる形で幕を閉じました。

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字幕付き会議イベント - 意思疎通の壁は越えられたのか? -

日時|2025年5月18日(日)13:30~
会場|東急プラザ原宿「ハラカド」7Fシブヤフォント
出演者|
粟野 達人(東京都聴覚障害者連盟 会長)
磯村 歩(一般社団法人シブヤフォント共同代表)
忍足 亜希子(俳優)
呉 美保(映画監督)
菊永 ふみ(異言語Lab. 代表理事)
吉田 まり(公式アンバサダー、ろうインフルエンサー)
紙芝居師集団「渋谷画劇団」
中村 正樹(株式会社アイシンYYSystem 開発者)
横井 志教(株式会社アイシンYYSystem 事業推進部 部長)

出演者プロフィール詳細はコチラ
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