地方独立行政法人 知多半島総合医療機構 知多半島総合医療センター

患者さん一人ひとりに“確実に届くコミュニケーション”を。 知多半島総合医療センターがYYSystem導入で実感した変化

#​医療​・福祉
#聞こえを​サポート
#多​言語​対応

愛知県半田市に位置する知多半島総合医療センターは、地域の急性期医療を支える総合病院として、24時間多様な患者さんを受け入れています。聴覚障がいのある方、高齢の患者さんなどの聞こえづらい方、外国籍の患者さんなど、コミュニケーションに工夫の必要なケースも多くあります。

今回は、栄養相談を担当されている 管理栄養士 加藤様 と、外科病棟で勤務されている 看護師 伊藤様 に、YYSystem導入の背景や活用場面、現場で感じている変化についてお話を伺いました。

概要

課題

  • 翻訳アプリや筆談では医療用語が伝わりにくく、意思疎通に限界があった
  • 聴覚障がい・高齢・外国籍の患者さんへしっかり伝えるため、相談や説明に時間がかかっていた
  • 病室ではプライバシーに配慮しながら伝えることが難しく、コミュニケーションに苦労していた

導入機能・使用事例

  • 栄養相談等でタブレットを使い、聞き取り・説明をリアルタイムに文字表示
  • 入院病棟で聴覚障がい・高齢・外国籍の患者さんに静かな環境でも確実に伝わるコミュニケーション
  • 文字起こしした内容を振り返ることで、相談内容の再確認やカルテ記載の精度向上にもつなげる

 

効果

  • 文章で確認できることにより、患者さんの理解度も上がり、医療の質が大きく向上
  • 聞き返しや再説明が減り、スタッフの負担が軽減され、より専門的ケアに集中できる環境を実現
  • 普通に話すだけで正確に文字化でき、スタッフ側のコミュニケーションストレスが大幅に減少。またカルテ記載の精度も向上。

 

音声だけのコミュニケーションでは限界があった

── YYSystemを導入する前に抱えていた課題を教えてください。

管理栄養士 加藤様:管理栄養士の業務の一環である栄養相談では、丁寧にお話を伺いながら改善の提案を行う必要があります。
聴覚障がいのある方や耳が聞こえづらい高齢の患者さん、日本語が得意でない患者さんの場合、口頭のみでは限界を感じる場面が多くありました。

30分で終わるはずの相談が1時間以上かかってしまうこともあり、聞き返しが続くと、本来お伝えしたい内容まで十分にたどり着けないことが悩みでした。

「口頭のみのご説明では限界を感じる場面が多くありました」

知多半島総合医療センター 医療技術局 医療技術科(栄養管理係) 加藤様

看護師 伊藤様:病棟では聞こえづらい方や外国籍の患者さんとは筆談が中心になってしまい、どうしても“イエス・ノー”で終わる質問が多くなってしまっていました。
本当はもっと患者さんの状態を詳しく知りたいのですが、業務が多い中そこまで時間をかけることは現実的に難しい場面が続いていました。
また病室では声を大きくできないため、説明した内容が患者さんに届いているか不安になることもありました。
音声や筆談だけのコミュニケーションでは限界があり、意図したことが本当に伝わっているのかという不安や、患者さんと医療スタッフ双方に大きな負担が生じる状況が続いていました。

「説明した内容が患者さんに届いているか不安なときもありました」

知多半島総合医療センター 看護局 伊藤様

──課題を解決するために、以前はどのような方法を取っていましたか?

管理栄養士 加藤様:以前は、紙に文字を書いたりパソコンに入力したりと、視覚的に伝わる方法を工夫しながら相談を進めていました。
外国籍の患者さんには院内の通訳さんが同席することもありますが、通訳は主に外来対応を担っているため、入院中に発生する細かな相談までは十分にサポートできない状況がありました。

看護師 伊藤様:患者さんが持っているスマホの翻訳アプリや、病棟に置いてあった簡易翻訳機も試しましたが、医療用語は誤訳が多く、正確に伝える方法としては不十分でした。単語でゆっくり話さないと変換されず、時間がかかるため現場では使いづらいと感じていました。
複数の方法を併用しても、医療現場に必要な精度とスピードには到達していませんでした。

「文字で自然に伝わる」体験が導入を後押し

──YYSystemを知ったきっかけを教えてください。

管理栄養士 加藤様:当機構の経営企画課が導入前に体験会を開いてくれたことで、実際にYYSystemに触れる機会があり、話した内容が自然な日本語として画面に表示されることに驚きました。
文字として残ることで、患者さんと同じ認識を持てる点に魅力を感じ、「これは現場で役立つ」と実感しました。特に、聴覚障がいのある患者さんへの説明では大きな安心につながると感じました。

経営企画課 木村様:経営企画課としても、体験会での職員の反応から、これは患者さんだけでなく職員の業務負担軽減等に繋がるのではないかと思い、前向きに導入を検討しました。

病棟でも外来でも、音声が届きにくい場面で力を発揮

──実際にどのようなシーンで利用されていますか?

管理栄養士 加藤様:栄養相談の場面で活用しています。患者さんの前にタブレットを置き、文字の大きさを読みやすいサイズに調整して使用しています。
お互いに同じ画面を確認しながら進められるため、聞き返しが減り、相談が途切れずスムーズに進むようになりました。
また、正確に文字起こしされるよう意識して標準語で話すことで、言葉の解釈のズレが生じにくく、より伝わりやすくなったと感じています。

看護師 伊藤様:病棟では、聴覚障がいのある患者さんや耳が遠い高齢の方、外国籍の患者さんとのコミュニケーションに役立っています。
病室では大きな声で話すと周囲の患者さんに聞こえてしまうため、プライバシーへの配慮が必要でしたが、YYSystemを使うことで静かな環境でも確実に伝えられるようになりました。
退院指導でも、傷の洗い方やご飯を食べる際の注意点などを正確に伝える必要があり、文字で確認してもらえるので理解が深まり、安心して退院していただけています。
先日は、聴覚障がいのある患者さんが、お孫さんが海外にいることや旅行の話をしてくださり、筆談では引き出せなかった話題が自然と広がったことが印象に残っています。

声が届きづらい状況でも“確実に伝わる”という安心感が、コミュニケーションの質を高めていると感じています。

患者さんの理解度が向上し、相談やケアの質が大きく変わった

──導入してみて、どのような変化がありましたか?

管理栄養士 加藤様:栄養相談の際、患者さんが画面を見ながら進められるので、理解度が明らかに高まりました。説明の途中で迷われることが減り、相談時間も安定しています。
文字として残るため内容を振り返りやすく、記録の精度も上がりました。
また、患者さんの顔をしっかり見て話せるようになったことで、コミュニケーションの質も向上しました。翻訳では再翻訳機能(※)を使えば、こちらの意図が正しく伝わっているかをその場で確認できる点も大きな助けになっています。
※話した日本語を一度ほかの言語に訳し、さらにもう一度日本語に訳し直す機能。

看護師 伊藤様:文字として目に見えることで安心するのか、以前より患者さんが積極的に話してくれるようになりました。関係性が深まり、看護の質を上げることにもつながっていると感じます。
また、聞き返しの回数が減り、説明が滞らないので、業務の負担も軽くなりました。
なによりも、意識することなく普通に話せば正確に文字起こしされるので、ストレスがないです。
患者さんの理解と安心が生まれ、スタッフにも時間と心理面のゆとりが生まれるという大きな変化を実感しています。

これからの医療現場で欠かせない存在に

──さらに期待する機能や改善点があれば教えてください。

医療用語の対応範囲が広がると、より多職種で活用できると感じています。術式名や薬剤名など、専門性の高い言葉がよりスムーズに変換されるようになれば、外来・病棟ともに活用の幅はさらに広がると思います。

また、長文の際のスクロール速度の調整や、将来的な電子カルテ連携にも期待しています。

──電子カルテ連携がなくても、医療機関におすすめできますか?

看護師 伊藤様:カルテとつながるのは理想ですが、現状でも「まずYYSystemを使ってみよう」と思える場面が多くあります。コミュニケーションが格段に取りやすくなるので、十分におすすめできます。

──どのような課題を抱える病院・企業におすすめしたいですか?

管理栄養士 加藤様:多様な患者さんが来院される医療機関には特に役立つと感じています。私たち管理栄養士は、日頃からパソコンで文字に起こす作業が多いのですが、ほかの医療職でも同じような場面が多いと思います。

システムに任せられるところはシステムに任せ、人にしかできないケアには人の時間を使う。そうした役割分担ができることで、より専門性の高い医療の提供につながっていくと感じています。

※YYSystemの機能・サービス、インタビュー内容、お話を伺った方のご担当部署・役職などの情報はインタビュー当時(2025年11月時点)のものとなり、現在とは異なる場合がございます。

企業情報
企業名:
地方独立行政法人
知多半島総合医療機構
知多半島総合医療センター
業種:
医療
会社の特徴:
2025年4月、「旧半田市立半田病院」と「旧常滑市民病院」が経営統合し「地方独立行政法人知多半島総合医療機構」を設立し、「知多半島総合医療センター」「知多半島りんくう病院」となりました。 私たちは、地域医療の中核を担い、知多半島の人々の健康を支え続けることを理念に、安心・安全な医療を提供しています。